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オートマタの改修(Refurbishment of the Automata)


某クションサイトで格安の木製オートマタを落札しました。

台座のボタンを押し込むと、老人が手に持った竿で魚を釣り上げる、という仕掛けです。

さっそくボタンを押し込んでみると…。

 
 

 

 

掛かった魚が相当の大物だったのか、竿は根本からポッキリと折れてしまいました…ってバカヤロウ。

折れた部分をよくよく見てみると、瞬間接着剤で補修した形跡がありますね。

まったく。

某クションの説明文では、「問題無しの完動品」だったはずなのですが。

これでいちいち「非常に悪い」とかやって揉めるほど暇ではありません。某クションなんてそんなもんです。

ここは気持ちよくリペアに取り組むことにします。

ちょっと楽しそうじゃないですか、オートマタのリペア。

 
 
 
 

竿を持つ手は穴があけられているだけですので、いいサイズの棒を探します。

 
 
 
 

結果、発見したのは焼き鳥用の竹串です。

釣り竿といえば竹ですよ。

 
 
 
 

サイズはそのままでもピッタリですが、表面をナイフでわざと荒く削って無骨な感じに味付け。

 
 
 
 

裏面の刻印。

「Made In USSR」とあり、これが旧ソビエト連邦で作られたものであることがわかります。

無塗装で荒々しい作りであることから、観光客向けの安価な民芸品でしょうか。

と、いうことは、この釣りをする老人もきっとロシア人なのでしょう。

 
 
 
 

ギミックを動かすボタンはこんな感じです。

こいつを押し込むと…。

 
 
 
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釣れました。

魚の尖った口を見ると、マスかカワカマスといったところでしょうか。

竿の長さも丁度いいようです。

リペアはこれで完了ですが、もう少し手を加えることにします。

 
 
 
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まず、無塗装ってのはどうかと思うので、いつものオイル塗料で塗装。

今回はナチュラルクリアーで、着色はしません。

 
 
 
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オイル塗装するだけで、老人の表情もぐっと端正になりましたね。

「イルクーツクの田舎でその日暮らしの老人」から「サンクトペテルブルクの別荘で釣りを楽しむ老人」くらいの変化ですね。

 
 
 
 

見えにくいですが、台座にはこういう小技も施してありました。

おそらくは湖畔の植物なのでしょう。

ここにも一手間足してやります。

 
 
 
 

銀色でスミ入れ。

 
 
 
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早朝の湖畔、朝露に輝く菖蒲の葉といった趣。

 
 
 
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せっかくなので、魚も塗装。

こちらは金色です。

 
 
 
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「日も暮れて、その日に食べる魚も釣れず途方にくれる老人」から「春の早朝、別荘で釣りをして輝くマスを釣り上げた紳士」くらいの変化だ。

ペレストロイカを目の当たりにした感じだ。

ね。

 

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